西粟倉村、脱炭素化に向けてふるさと納税で再エネ100%「百森でんき」の返礼をスタート
岡山県西粟倉村(村長:青木 秀樹、以下「西粟倉村」)は、村内にある第二水力発電施設「みおり」により発電した再エネ100%の「百森でんき」を、西粟倉村のふるさと納税返礼品として提供開始したことをお知らせいたします。
「百森でんき」は、三ッ輪ホールディングスグループの株式会社イーネットワークシステムズ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:及川 浩、以下「ENS」)が電力の供給および契約関連業務を行うサービスです。西粟倉百年の森林でんき株式会社(本社:岡山県英田郡西粟倉村、代表取締役:寺尾 武蔵)と株式会社エーゼログループ(本社:岡山県英田郡西粟倉村、代表取締役CEO:牧 大介、以下「エーゼログループ」)の二社が販売代理店を担当します。
この取り組みを通じて、利用者が家庭で使用する電気から発生するCO2を再エネ由来の環境価値でオフセットするとともに、域外からの資金流入を促進し、西粟倉村の「脱炭素な村づくり」の一助となることを目指します。
【利用のメリット】
1.いつもと同じように電気を利用するだけで、CO2の削減に貢献することができる
2.脱炭素先行地域である西粟倉村の持続可能な地域づくりに参加することができる
3.大手電力会社よりお得に電気を使えることも!※1
4.実質負担額2,000円で、寄付額に応じた電気代割引を受けることができる
5.ほぼ全国どこからでも利用可能!居住者以外でも西粟倉村を応援することができる※2
※1 一部例外あり、詳細は料金シュミレーションをご確認ください
※2 沖縄・離島を除く
ふるさと納税の利用で百森でんきに切り替えていただいた場合、CO2の排出を年間で約1.8トン削減できる見込みです。(戸建て住まい・4人家族・ひと月あたり400kWh使用想定の場合)
【再エネ100%電気返礼の背景】
中山間地であり土地の約9割が森林の西粟倉村では、農作物の生産量が限られてしまいます。林業を中心とした「村にあるもので産業を生み、雇用によって人を呼び込む」取り組みの一環として、域外からの資金流入促進の一助としてふるさと納税にも力を入れてきました。
西粟倉村の小水力発電の歴史は古く、昭和41年から運用を開始しています。広島・鳥取両県で中国山地の水資源が多く活用されていた当時、急斜な地勢と豊富な水量を持つ西粟倉村でも昭和38年頃より水力発電の構想がスタートし、度重なる視察や有識者の知見によって水力発電に適した条件であることが明らかになりました。「戦後の復興のために国内の発電電力量を増やす」という当時の潮流も後押しとなり、西粟倉村での小水力発電事業が始まりました。
豊かな森林と水という貴重な地域資源によりもたらされ、50年以上ものあいだ大切に受け継いできた「電気」を返礼品として提供することで、更なる関係人口を創出し、地域の活性化や環境への取り組みをさらに推進してまいります。
【各者の役割】
・西粟倉村:ふるさと納税寄附金の活用
・ENS:電力供給、契約関連業務
・エーゼログループ:プロモーション、販売代理店業務(村外)
・西粟倉百年の森林でんき株式会社:水力発電設備「みおり」の運営管理、販売代理店業務(村内)
【寄附金の使い道】
西粟倉村は、ふるさと納税事業の開始時から「低炭素な村づくり」、現在は「脱炭素な村づくり」を使途のひとつとして掲げています。寄附金の使い道の一例は下記の通りです。
・平成初期に建設された村内の幼稚園・小学校・中学校やデイサービスセンターなどの建物は断熱が不十分です。夏は暑く、冬は寒い状態で施設を利用しているほか、コロナ禍の学校においては真冬でも定期的に窓を開けての換気が必要となっているなどの現状があります。再エネ整備や断熱ガラス・高効率空調機の整備に寄附金を活用し、子どもや高齢者をはじめ、施設の利用者が安全・快適に過ごせる建物環境の向上を進めます。
・村では2008年から「百年の森林構想」に取り組んでいますが、利用価値が低く販売しても利益にならない木材は森林に放置され、災害の原因にもなっています。森林の整備を進めながら山に放置される木材を少しでも減らし「美しい百年の森林づくり」を推進するため、未利用材を燃料として有効活用できるよう、木質バイオマス利用施設(薪ボイラー、木質チップボイラー、小型木質バイオマス発電)の整備を進め、村の経済循環と環境にやさしい再生可能エネルギー100%の村づくりを目指します。
・人口1,350人の中山間地である西粟倉村では、一人1台自動車を保有していないと生活できないといわれています。公共交通機関が衰退する中、運転免許を返納した高齢者やIターン者のほか、外部からの来村者の移動手段は喫緊の課題です。二酸化炭素を排出しない小型モビリティや電気自動車の導入を推進することで、利便性向上や交流機会の増加を促進します。
その他、「SDGs未来都市」「脱炭素先行地域」として村内の脱炭素化に向けた取組に寄附金を活用します。
【利用方法】
下記にて、11月16日(木)より受付をスタートしています。
・楽天ふるさと納税
・ふるさとチョイス
・ふるなび
・ふるさとプレミアム
・ANAのふるさと納税
・西粟倉村ふるさと納税特設サイト
詳細はサイトをご確認ください。
https://denki.gurugurumeguru.jp/lp/
【各者コメント】
西粟倉村役場 地方創生特任参事 上山 隆浩
山林が93%を占める西粟倉村では、2009年から村ぐるみで「百年の森林事業」に取り組んできました。村内はもちろんのこと、都市部におけるCO2排出の吸収という重要な役割も担う美しい森林は、西粟倉村の大切な資源です。
西粟倉村は、2017年から「brighten our forests, brighten our life, brighten our future!! 生きるを楽しむ」をキャッチコピーとして掲げ、2058年までに村に暮らす人達がそれぞれの役割を担い、ひとりひとりが楽しみながら暮らすことができる「百年の森林に囲まれた上質な田舎」になることを目指しています。
その基盤として、自然の恵みにより生み出された再生可能エネルギーの活用によって、生物多様性に配慮しながら脱炭素化に向けた地域づくりと地域経済活性化に取り組んでいます。「百森でんき」を利用する事により、私たちの取り組みを応援いただければ幸いです。
エーゼログループ 代表取締役CEO 牧 大介
私たちエーゼログループは、村の脱炭素事業のサポートや百森でんきの普及を推進する立場として、取り組みの情報発信などを中心に携わっています。今回は、脱炭素の事業である第2水力発電所「みおり」で生み出した再エネ100%の「百森でんき」を返礼品とすることで、さらに多くの方に関心を持っていただき、脱炭素への取り組みを進める一助になればと思っています。
また、エーゼログループでは、販売代理店としての収益の全てを豊かな森づくりの活動に充てていく計画です。
この活動を通し、森に還る電気として「百森でんき」の価値を高めてゆきたいと考えています。そして、寄附者の方を中心とする百森でんきの利用者の皆様に、豊かな森づくりや村のエネルギー事業の取り組み内容を分かち合うような仕組みをつくり、森林やエネルギーの未来を共に築いていく関係づくりを目指したいです。
参考:日本初、ふるさと納税の返礼品としてほぼ全国にお届けできる 再エネ100%の電気供給サービス「百森でんき」が販売開始(エーゼログループ プレスリリース)
イーネットワークシステムズ 代表取締役社長 及川 浩
当社はこれまで、CO2フリー電気の供給やPPA(初期費用不要での太陽光発電の設置)、環境価値取引など脱炭素に資する事業を多数展開してまいりました。また、地域のために活動しているプレイヤーたちとの協業による電気販売や、電子地域通貨による電気料金決済など、持続可能な地域づくりに資する事業の展開も行ってきております。
今回のふるさと納税の取り組みでは、これまでの知見、当社の強みを活かし、西粟倉村産の電気と環境価値によるCO2フリーの再エネ電気「百森でんき」を提供することで、寄附者の皆さまの脱炭素に対する積極的な取り組みと、西粟倉村の持続可能な地域づくりの両方に貢献してまいります。
今回の取り組みが自治体の脱炭素推進と地域活性化のモデルケースになることで、より多くの皆さまの脱炭素と地方創生支援の関心に繋がることを目指し、利用者と地域のつながりを育む事業活動に邁進してまいります。
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西粟倉村について
所在地:岡山県英田郡西粟倉村大字影石33番地1
村長:青木 秀樹
https://www.vill.nishiawakura.okayama.jp/wp/
株式会社エーゼログループについて
本社:岡山県英田郡西粟倉村大字長尾461番地1
設立:2009年10月1日
資本金:10,000,000円(2023年4月1日現在)
代表取締役CEO:牧 大介
株式会社エーゼログループは事業領域を自然資本領域、社会関係資本領域、経済資本領域の3つに設定しており、これらの事業領域間の有機的な連関と循環を醸成し「未来の里山」の実現を目指していきます。活動拠点は岡山県西粟倉村、滋賀県高島市、北海道厚真町、鹿児島県錦江町の4拠点で、今後段階的に合計7拠点まで拡大させていく計画です。
https://a-zero.group/
株式会社イーネットワークシステムズについて
本社:東京都新宿区西新宿8-14-24 KFビル2F
設立:2015年4月2日
資本金:5,000,000円
代表取締役:及川 浩
2015年4月設立。小売電気事業者のイーネットワークシステムズ(ENS)は、「イニシャルコスト0(ゼロ)での電力・都市ガス事業参入」を可能とする電力・都市ガス小売のOEMプラットフォームを運営。提携事業者を経由して電力・都市ガスをお客さまに提供しています。
親会社は1940年創業の老舗LPガス事業者の三ッ輪産業株式会社(関東地方に直売・卸合わせて約20万の顧客基盤を保有)を傘下とする、三ッ輪ホールディングス株式会社です。
https://www.enetsystems.co.jp/
https://mhdg.co.jp
西粟倉百年の森林でんき株式会社について
本社所在地:岡山県英田郡西粟倉村影石33-1
設立:2023年3月28日
資本金:2,000万円
代表取締役:寺尾 武蔵
主な事業内容:地方公共団体の施設を中心としたPPA事業・再エネ施設の運営・管理など
https://www.hyakumori-denki.co.jp/
お問い合わせ:三ッ輪ホールディングス/イーネットワークシステムズ 広報/加藤(e-katou@mitsuwagroup.co.jp)