新年のご挨拶
旧年中は格別のご愛顧を賜りまして、厚く御礼申し上げます。
未だ終息しない新型コロナウィルス感染拡大のほか、エネルギー価格の世界的な高騰、気候変動の影響により各地で頻発する自然災害など、世界における不確実性はますます高まっています。このような状況下においても、我々はコーポレートアイデンティティである「新たな価値の創造」によって、自社の事業活動に加え、異セクターとの協業等から創出したシナジーを地域社会に還元すべく、各種の取り組みを進めてまいりました。
引き続き「2050年までのカーボンニュートラル実現」という目標に寄与するため、当社グループで創業83年目を迎える三ッ輪産業では2022年1月よりカーボンニュートラルLPガスの取り扱いを開始いたしました。LPガスの生産から消費まで、サプライチェーン全体において発生するCO2をVERRA認証のカーボンクレジットにより相殺することで、ご使用時のCO2発生量を実質ゼロにすることが可能です。
同じく当社グループで電力小売プラットフォーム事業を手がけるイーネットワークシステムズでは、株式会社Next Commons Labと共同で手がける「SOCIAL ENERGY」がサービスリリースから1周年を迎えました。単なる電力の供給ではなく、収益の一部を地方のために活動する企業や団体などのプレーヤー(以下「ローカルパートナー」)に還元し「地方創生への共感」という新たな価値を与えることで価格ではない訴求軸を確立し、現在17のローカルパートナーとの協業によって全国各地で活用されています。
また、エネルギーソリューション事業を手がける三ッ輪ビジネスソリューションズでは、従前から手がけていた「EV車の電池リユース事業」を企業間の連携によりさらに拡充。第一弾として、昨年6月に岩崎電気株式会社・フォーアールエナジー株式会社との共同開発による「環境対応形 無停電電源装置UPS」をリリースいたしました。原材料の調達困難および高騰へのソリューションとなるほか、製造過程でCO2を排出しないリユース電池の普及促進を通じて、脱炭素社会の実現にも寄与する取り組みです。
グループ全体としては、2050カーボンニュートラルを目指す三重県尾鷲市と昨年3月に協定を締結し、賛同企業や団体とともに「22世紀に向けたサステナブルシティ」の具現化を推進するなど、次の世代に向けて地域資源を活用した地域社会づくりにも注力しています。
人口減少・少子高齢化の一途を辿る中、特に地方においては固有の資源・文化・経済の持続性よりも経済的合理性が優先されることで、“地域社会のサステナビリティ”が損なわれるケースが生じ、社会問題化しています。当グループは1940年に炭の製造販売業で創業後、時代に応じて石油・LPガス・電力・都市ガスへと商材を変えながらも、企業理念である“ゆたかな地域づくり“を実現すべく、一貫して地域社会と共に歩んでまいりました。
これからも「新たな価値の創造」に挑み続け、理念である「地域をゆたかに」を体現できる企業グループを目指して、一丸となって邁進してまいります。
今後とも一層のご支援、ご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
三ッ輪ホールディングス株式会社 代表取締役社長 尾日向 竹信