新年のご挨拶

旧年中は格別のご愛顧を賜り、厚く御礼申し上げます。

2024年は、エネルギー業界において大きな転換点となる1年でした。引き続き世界各国でカーボンニュートラル実現に向けた潮流が加速する中、再生可能エネルギーの導入拡大や水素エネルギーの活用を後押しする取り組みがさらに進展しました。一方、エネルギー価格の変動や有事の際の安定供給に向けた課題は依然として山積しており、業界全体として持続可能かつレジリエントなエネルギーシステムの構築が求められる1年だったように感じています。

今年創業85年を迎えるLPガス事業者である三ッ輪産業では、昨年も2025年度に向けた活動方針発表会を開催し、延べ200名を超える皆さまにご参加いただきました。こうした場を通じて直接ご意見を伺い、皆さまとの信頼関係をより一層深める貴重な機会となりましたこと、改めて御礼申し上げます。
引き続きカーボンニュートラルLPガスの普及を推進するとともに、契約情報をオンライン上で確認できる「みつばちナビ」の本格運用のほか、販売店さま向けビジネスサポートプランとして独自の各種プログラムを提供してまいります。

電力小売プラットフォーム事業を手がけるイーネットワークシステムズでは、東京大学発のベンチャー企業が推進するバーチャルPPAを支援するための太陽光発電電力アグリゲーションサービスを開始いたしました。また、2020年より賃貸不動産管理会社さま向けに提供している業務効率化サービス「CLS(クラス)」の導入対象戸数が120万戸を達成するなど、電力の供給のみに留まらない独自の価値創出と社会実装に取り組んでいます。

また、エネルギーソリューション事業を手がける三ッ輪ビジネスソリューションズでは、引き続き企業や自治体への省エネ・防災ソリューションの導入を推進しています。コストを削減しながら企業や施設の脱炭素化をサポートすべく、各種補助金を活用した設備導入も広く手掛けています。

グループとしては、カーボンニュートラルに向けた協定を締結している三重県尾鷲市での森林整備活動を通じた環境価値の創出、当社と岡山県西粟倉村を含む4者の共同出資で設立した新電力会社「西粟倉百年の森林でんき」による初の太陽光発電設置など、地域の固有資源と当社のノウハウを活かした課題解決にも積極的に取り組んでおります。さらに、昨年12月には当グループの事業活動の意義と生み出すべき価値を再定義すべく、リブランディングを実施いたしました。新たなコーポレートメッセージとして「くらしを支える、今日も未来も。」、また長年にわたり大切にしてきたミッションである「地域社会をよりゆたかに。」を改めて標榜し、ステートメントやロゴ、ウェブサイトを刷新しております。

2025年はエネルギー転換期における新たな挑戦がさらに求められるとともに、AIやデジタル技術の活用による業界の革新がさらに進むことが予想されます。当社グループはこれらの変化を成長の機会と捉え、グループが持つエネルギーとテクノロジー領域の強みを活かしながら、地域社会の課題解決に向けた取り組みをさらに加速させてまいります。

本年も皆さまのご期待にお応えし、創出した価値を地域に還元できるよう、グループ一丸となって努力してまいります。一層のご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

三ッ輪ホールディングス株式会社 代表取締役社長 尾日向竹信